記者 三山熊裕 報道
雑誌「Nutrition Research」に発表された研究では、ヨーロッパイガイがコレステロール合成を阻害することでコレステロール値を下げる可能性があることが示唆されています。その結果、ヨーロッパイガイが肥満や心臓病を防ぐことができるかもしれません。
カナダのメモリアル大学の研究者たちは、ヨーロッパイガイを食事的に摂取することで、高脂肪食を与えたマウスの体重増加を防ぎ、脂質プロファイルを改善することができるという仮説を立てました。
肥満は心血管疾患、インスリン抵抗性、高血圧などの健康障害と関連しており、肥満における脂質異常症は健康障害の主な原因の一つとなっています。
以前の研究室の研究では、カナダの研究者は、ヨーロッパイガイには心臓に良いオメガ3脂肪酸が豊富に含まれており、抗肥満やインスリン感受性を高める効果があることを発見しました。
その仮説を検証するために、研究者たちはマウスに高脂肪食とヨーロッパイガイを4週間食べさせました。
その後、マウスの食事を高脂肪食に切り替えて、さらに4週間だけ食べさせました。
その結果、高栄養食とアオイガイを食べさせたマウスは、高脂肪食のみを食べさせたマウスに比べて、体重増加と腹囲脂肪が有意に減少しました。
さらに、ヨーロッパイガイのサプリメントは、総コレステロールだけでなく、低密度リポタンパク質(LDL)コレステロールの血中および肝臓レベルを有意に低下させました。
これらの結果から、ヨーロッパイガイはマウスの体重増加を減少させたことが明らかになりました。
これらの知見をまとめると、ヨーロッパイガイを食事に加えることで、体重増加やコレステロール値が減少し、肥満や心臓病を予防できる可能性があることが示唆されます。
記者 三山熊裕 報道